ユースホステルの活用法4
ユースホステルは、主に一人旅の御客様をターゲットとしていますから、あきらかに他の宿と違っている雰囲気をもっています。見知らぬ御客様どうしが、ふれあえるような『仕掛け』が用意されています。もちろん、それに気がつかなければ、分からないような小さな仕掛けですし、気がついたとしても無視することのできる空気のような仕掛けです。
前回は、「一緒に食事がとる」という仕掛けについて述べました。そして、その仕掛けの無視の仕方を述べました。今回は、お茶会という仕掛けについて述べてみたいと思います。
お茶会。
ティータイム。
ミーティング。
言い方は、いろいろありますが、ようするに知らない人どうしが、お茶でも飲みながら旅の情報交換をするというイベントです。ただし、このイベントは、日本のユースホステルにしかない文化であり、海外のユースホステルには存在しません。
さらに、このイベントは、もうほとんどのユースホステルでは行われてないイベントであり、滅びかかっているという代物です。しかし、滅びかかっているとはいうものの、大半のユースホステルユーザーは、このイベントを楽しみにしていますから、ユースホステルでやってなくても、御客様が自主的に、このイベントをやっていたりします。
さて、どうして、このイベントが日本のユースホステルに定着したのでしょうか?
実は、かってのユースホステルの宿主にとって、どうしても、お茶会(ミーティング)というイベントが必要不可欠であったのです。その理由は、単純明快です。ユースホステルのルールや、観光案内を一ぺんにすます必用があったのです。
これは、どういうことかと言いますと、一人旅が主な客層のユースホステルでは、一人一人にルールや、観光案内を説明するととんでもない時間がかかったからですね。
旅館だったら客室が20室なら20回の説明ですみますが、ユースホステルだと、客室が20室であっても、御客様が100人いたら100回の説明がいるのです。一人10分の観光案内をしたとしても100人なら1000分。16.6時間も観光案内に拘束されることになります。そのための人員を配置することは、客単価に響きますからダメなんですね。
しかし、時代も変り、ユースホステルの価格設定もあがり、ファミリーや団体利用が増えたユースホステルでは、お茶会(ミーティング)というイベントは、必ずしも必用ではなくなりました。ユースホステルの小規模化も、拍車をかけています。
また、このイベントが日本のユースホステルに定着するに至った別の理由もあります。その理由とは、ユーザー側にとっての必要性であり、日本の歴史や文化と密接な関係があります。
つづく
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